「自分と向き合う力」を育てる習慣「ジャーナリング」という最強ツール

キャリア戦略

「成長したい。でも、何から始めればいいか分からない」

これは、私がずっと抱えていたモヤモヤでした。

朝起きて、会社に行って、帰って寝る。
休日はなんとなく過ぎて、また月曜日がくる。
「このままでいいのかな?」と
悩みながらも、現実は変わらない。

そんなとき、あるビジネス書の中でジャーナリングという習慣に出会いました。

「1日10分、自分と対話する時間を持て」

たったそれだけのことでしたが、実践して3ヶ月後
私は転職を決意し、資格取得に挑戦し、何より毎日が自分の意思で動いている感覚を取り戻していました。

この記事では、社会人にこそジャーナリングが効く理由と、今すぐ始められる実践ステップをお伝えします。

ジャーナリングとは何か?

ジャーナリングとは、自分の思考や感情、悩みや目標などを“書く”ことで整理し、自分の内側と対話する習慣のことです。

ポイントはシンプル

  • 書き方にルールはない
  • 書く対象も自由(感情・出来事・目標・悩みなど)
  • 毎日5分でもOK
  • 他人に見せるものではないので、正直に書いていい

いわば「書くセルフコーチング」です。
スマホではなく紙に書くことで、思考が深くなり、感情の輪郭もはっきりしてきます。

あなたが得られる7つの効果(実体験より)

  1. 感情のコントロールができる
  2. 頭の中が整理され、決断が早くなる
  3. モヤモヤの正体がわかる
  4. 自分の強み・弱みに気づける
  5. 自己肯定感が高まる
  6. 小さな成功体験が積み重なる
  7. 自分との信頼関係が築ける

ジャーナリングって何?ただの「日記」とは違うの?

まず、よくある誤解から説明します。

「ジャーナリングって、日記と何が違うの?」

確かに、両方とも「書く」行為です。
でも目的が違います。

日記ジャーナリング
出来事の記録思考・感情の整理
過去に焦点今と未来に焦点
感情表現が少ない感情や気づきに深くフォーカス

つまりジャーナリングとは、自分の心の声に耳を傾け、人生のハンドルを自分で握るためのツールなんです。

なぜ社会人に必要なのか?

社会人は日々、意思決定、対人関係、プレッシャー、自己管理、キャリア不安、さまざまなノイズに晒されています。

そんな中で、自分の「本音」や「軸」を見失わずに働き続けるのは簡単ではありません。

でも、こうした状況こそ、自分と向き合う力が問われるときです。
それを育てる手段として、ジャーナリングは非常に有効です。

書くことで、何が変わるのか?

感情が落ち着く

書くことで感情が「見える化」され、漠然とした不安や怒りが整理されていく。まるで頭の中を“掃除”するような感覚になります。

自分の思考パターンに気づく

「また同じことで悩んでる」「このパターン、前もあったな」など、自分の癖に気づけるようになります。

判断力がクリアになる

選択肢が多いとき、自分の優先順位をノートに書き出すと、迷いが減る。不安や焦りに流されず、「何をすべきか」が見えてきます。

書くことで、自分の感じたことが明確になり、「じゃあどうしたらいい?」と前向きに考えられるようになります。

書くときの問いかけリスト(ビジネス編)

書くことに慣れるまでは、以下のような質問から始めてみてください。

  • 今、何にイライラしてる? なぜ?
  • 今日いちばん嬉しかったことは?
  • 自分が得意なこと・苦手なことって何?
  • 最近、避けてることは? それはなぜ?
  • 1年後、どんな自分になっていたい?

質問に対して、正解を書く必要はありません。ただ、正直に書くだけでよいです。

書き方ステップ(初心者向け)

ステップ1:ノートとペンを用意

デジタルより紙がおすすめです。
頭と心が手を通じてつながる感覚があります。

ステップ2:1日5分からでOK

寝る前、朝一、昼休みなど、続けられそうな時間帯を見つけて書いてみてください。

ステップ3:テーマを決めず、自由に書く

その日の気分や思いつきでOKです。
何も浮かばなければ「何も書くことがない」と書いてもよいです。

ステップ4:読み返す習慣をもつ

1週間ごとに読み返すと、成長や変化、自分の価値観が見えてきます。

ジャーナリングがキャリアに効く理由

自己分析が深まる

転職・昇進・副業…キャリアに迷ったとき、自分の本音を知っていることが最強の武器になります。

感情コントロール力が上がる

イラッとしたとき、すぐ反応せずに「書く」ことで冷静さを保てます。
これは職場の人間関係にも大きく影響します。

行動のPDCAが回る

「今日うまくいったこと・失敗したこと・明日やること」を書き続けると、自然に改善ループが回り始めます。

実践例:5分ジャーナル

以下は、実際の1日の書き方の例です(朝編/夜編)

朝編

  • 今日の目標は?
    → プレゼンで自信をもって話す
  • 今日の自分の気分は?
    → 少し不安。でもワクワクもある
  • 自分にかけたい言葉は?
    → 「大丈夫、準備はしてきた」

これは一日のスタートに「意図」をセットするためのものです。
なんとなく始まる朝が、あなたが選んだ一日に変わります。

夜編

  • 今日いちばん印象に残ったことは?
    → 部長に「よく準備してたね」と言われた
  • 今日の自分を10点満点で評価すると?
    → 7点。もう少し堂々と話せたら良かった
  • 明日へのメモ
    → アイコンタクトをもっと意識しよう

夜はリフレクションの時間です。
反省ではなく、「気づき」を重視してください。

「リフレクション(reflection)」とは、直訳すると「反映」や「反射」ですが、ビジネスや自己成長の文脈では「内省」や「振り返り」の意味で使われます。

リフレクションとは?

自分の経験・行動・感情を意識的に振り返り、そこから気づきを得て学びにつなげるプロセスです。

たとえば、こんな問いかけをしてみることがリフレクションになります。

  • 今日のプレゼン、うまくいった点はどこだった?
  • あのとき、なぜイライラしたんだろう?
  • 今週、自分が一番成長できた瞬間は?

なぜリフレクションが重要なのか?

リフレクションをすることで、以下のような効果が期待できます!

効果内容
自己理解の深化自分の強み・弱み・感情の傾向に気づける
学びの定着経験から得た知識が“血肉”になる
行動改善反省点を次のアクションに生かせる
感情の整理モヤモヤやストレスの根本原因が見えてくる

特にビジネスパーソンにとっては、「振り返って改善する」習慣があるかどうかで、成長スピードが大きく変わってきます。

ジャーナリングの中にリフレクションの要素を取り入れ、週末に「1週間のリフレクションタイム」を設けたりすると、効果的に自己成長につながります。

最後に:あなたの「今」と向き合うために

誰よりも自分のことを理解しているはずなのに、実は一番わかっていない。
それが、現代の社会人の姿かもしれません。

ジャーナリングは、鏡のようなものです。
紙の上に映る言葉が、あなたの「今」と「これから」を静かに照らしてくれます。

大事なのは完璧に書くことではなく、書くという行為を通じて、自分を観察することです。

今この瞬間も、あなたの内側にはまだ言葉になっていない思いが眠っているかもしれません。

「最近、あなたが心から笑ったのは、どんなときですか?」
それを、ぜひ今から、ノートに書いてみてください。



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